人を美しく撮るためのストロボ・ライティング典型パターン

ポートレート・ライティング典型パターン

ストロボ撮影といえばプロ・フォトグラファーの専売特許でしたが、近年はアマチュア・フォトグラファーの間でもストロボを使った人物写真撮影が流行っています。

レンブラント、ループ、スプリット、バタフライと呼ばれるポートレートライティングの典型パターン、さらにはバリエーションを試すことで、人物を美しく撮るための光の当て方(ポートレート・ライティング)の基礎を学んで、SNS・ブログ・ホームページにワンランク上の写真をアップしましょう!

ポートレートライティングの典型パターン

人を撮るための光の当て方はとても難しく、やみくもに練習してもなかなかコツがつかめません。ですが、きっと大丈夫!写真には長い長い歴史があり、人物を美しく撮るための典型パターンが確立されいてます。もっとも有名な4パターンを通じて、ポートレートライティングの基本を効率的に身につけましょう。

レンブラント・ライティング

レンブラントライティングは最も有名なライティングでしょう。被写体の上45度、左または右45度の位置から光を当てることで、顔に絶妙な陰影が生まれ、立体感が強調されます。肖像画のような重厚な印象になるライティングです。

レンブラントライティング(Rembrandt Lighting)

練習のコツ

レンブラント・ライティングは顔の上45度、左右どちらか45度あたりにストロボを配置して撮影します。影ができる側(シャドー側)の頬に三角形の明るい部分(ハイライト)ができれば合格です。上の写真では右目の下の頬に三角形ができています。

やってみると意外とうまくいかないことがあります。光の当て方がよくない時もありますが、モデルの顔立ちによっては、どうやっても三角のハイライトができないことがあります。欧米人と比べて日本人は顔の凹凸が小さく、上のマネキンのように典型的な三角のハイライトが出にくいのは仕方のないことです。純度100%のレンブラント・ライティングにこだわる必要はないかと思います。

レンブラント・ライティングによる写真撮影の様子
撮影の様子を紹介するために明々と電気をつけていますが、撮影時には部屋の照明を落としています。練習のときにはできる限りストロボ以外の光が影響しないようにしましょう。

 

ループ・ライティング

レンブラント・ライティングの影を穏やかにしたものがループ・ライティングで、鼻の斜め下に「輪っか(Loop)」ようなの丸い影ができることが特徴です。レンブラントではシャドー側の目に大きな影ができていましたが、ループでは目にも光が当たってきます。

ループライティング(Loop Lighting)

練習のコツ

レンブラントは上45度のかなり高い位置から光を当てますが、ループはもう少し低い位置から光を当てます。レンブラントのようにこの角度というのはないので、モデルの顔立ちに合わせて高さや角度調整しましょう。鼻の斜め下に輪っか状の丸い影ができればループ・ライティング成功です。

わかりやすさのため濃い影を作っていますが、鼻の下に丸い影がくっきり残るのはあまり美しくありません。撮影現場ではレフ板やもう一つストロボを使うなどして、影を薄めるのが一般的です。

ループ・ライティングによる写真撮影の様子

 

バタフライ・ライティング

レンブラントとループはいずれも被写体の左または右斜め方向から光を当てましたが、バタフライでは被写体の正面から打ち下ろすように光を当てます。鼻の下にできる影が蝶のような見えることからバタフライ・ライティングと呼ばれます。

バタフライライティング(Butterfly Lighting)

練習のコツ

左右どちらにズレることなく、ストロボを真正面に持ってきます。それからグッと高い位置に持ち上げましょう。天井から打ち下ろすようなイメージです。鼻と首の影が左右対称で下方向に延びれば成功です。

鼻筋にハイライトができることで鼻筋が通り、頬にグラデーションのシャドーができることで顔がほっそりした印象になります。ループ・ライティング同様に撮影現場では濃い影を残さないよう、レフ板やストロボで影を薄めるのが一般的です。

バタフライ・ライティングによる写真撮影の様子

 

スプリット・ライティング

真横から光を当てて、顔の半分を明るく、もう半分を暗く真っ二つに分ける(Split)のがスプリット・ライティングです。ポートレートではありませんが、上弦の月・下弦の月はまさにスプリット・ライティングですね。

スプリットライティング(Split Lighting)

練習という点では簡単でしょう。真横から光を当てるだけで、ドラマティックな写真になります。

スプリット・ライティングによる写真撮影の様子

 

動画学習

ポートレート・ライティングの基本がぎっしり詰まった動画をご紹介します。上の4パターンももちろん紹介されています。英語の動画ですが上の基本パターンを知っていれば、聞き取れなくても大丈夫です!字幕もあるので、見ているだけで何となく理解できるかと思います。

ライティング バリエーション

同じレンブラント・ライティングでもショート(Short)とブロード(Broad)というバリエーションを知っておくと、さらに理解が深まります。顔のシャドー側がカメラの方向に向いている場合をショート、その逆をブロードと呼びます。ブロードは光が顔に幅広く当たった状態になります。

言葉よりも写真で見た方がわかりやすいかと思います。ショート・レンブラントとブロード・レンブラントで撮ってみました。

ショート・レンブラント

ショートレンブラント(Short  Rembrandt)

ブロード・レンブラント

ブロードレンブラント(Broad  Rembrandt)

この撮影で使った照明機材

最後にこの撮影で使った機材を紹介します。

Canon のスピードライト430EX II というごく普通のフラッシュ(クリップオンストロボ)をソフトボックスにつけて撮影しています。ソフトボックスを通すと拡散しすぎず、ほどよく柔らかい光で撮ることができます。

430EX II は古いモデルで今は売ってないかもしれません。最新モデルはスピードライト 430EX III-RT となります。